京都・哲学の道沿いに佇む一軒の蕎麦屋『十五』。亭主が目の前で十割蕎麦を打ち、打ち立てを切り茹で上げるという、ライブ感のある蕎麦屋。この店との出会いは、まさに十五な店である。
数寄屋造りの店内はカウンター席のみ。一枚板のカウンターはシンプルで美しく、土壁に包まれた空間は凛とした気分にさせてくれる。釜に入れた水は滑らかな質感で心地いい。こういった気遣いはありがたく思う。
メニューは、そばがきと蕎麦、ビールと日本酒という、シンプルな内容。まずは、日本酒を注文。炒った蕎麦の実が突き出しで提供される。これを適当につまみながら、そばがきを待つ。熱々の土鍋に、ふっくらとしたそばがき。蕎麦粉と水のみのレシピとは思えない、もっちりした食感と素晴らしい蕎麦の香り。
そして亭主だが、話すと無邪気な笑顔が優しく面白い。そして蕎麦を打つ姿勢は真剣そのものだ。
— 味のパトロール「独創的な力強い蕎麦」より